BORN TO BE FASHION - 装いだけではなく生き方そのものがファッションとなる -

ZIGGY 宇宙に還る


2016年1月10日

デヴィッド・ボウイがいってしまいました。

偉大なるロックミュージシャン。しかしそれ以上に彼のアート性や言動やセンスなどその存在がカルチャーそのものでした。そしてファッションも注目されることが多く、初期のグラムロック時代は、現在のレディーガガのようにファッションアイコンでもありました。
これまでラフ・シモンズを始め影響を受けたファッションデザイナーも少なくないと言われています。
2013年には、BBCが発行しているヒストリー・マガジンにて英国歴史上最高のベストドレッサーに選ばれています。

もっともインパクトが強かったグラムロック時代。
アルバム「Ziggy Stardust」を発表したボウイは凝ったファッションとヘアメイクで性差を超えるキャラクターで、自身を宇宙から降りてきた救世主として演じきっていました(ちなみに飛行機が怖くて船で来日してましたけど笑)。
この頃のステージ衣装は山本寛斎で、斬新すぎる衣装は今見てもブッ飛んでます。

その後自身の作り出したカルトヒーローから脱却するため、ニューウェーブやR&Bなどのスタイルを積極的に取り入れ、80年代にはキャリア史上最大のヒットとなった「Let's Dance」を発表。
再び黄金期を迎えメジャーなロックスターへと変貌を遂げました。
日本はバブル期。この頃のボウイはアルマーニなどのスタイリッシュなスーツに身を包み、ステージに立つ姿はとても新鮮で格好良かったです。お洒落なミュージシャンとして広く認知されたのはこの頃かもしれないですね。

90年代。ファッション界ではパリのモードはすっかり過去のモノになりつつあるときで、危機感を感じたメゾンは再びパリを中心地として輝かせるため、当時ロンドンで飛ぶ鳥を落とす勢いのあったアレキサンダー・マックイーンやジョン・ガリアーノ、またドイツのカール・ラガーフェルドやアメリカのマーク・ジェイコブスらも引き入れました。

そんなとき、英国人同士のボウイとマックイーンの対談がありました。時代の風雲児となっていたマックイーンの言葉は挑発的で「自分たち世代の時代」であることを猛アピール、それを昔のカリスマであったボウイが穏やかに受け答えていて、ずばりガキと紳士(笑)一見平行線に終わったかのように思えた対談でしたが、その後に発表したアルバム「Eathling」ではマックイーンが衣装を担当。ボロボロのユニオンジャックを大胆に使ったコートは刺激的でした。それ以降しばらくのあいだボウイのステージ衣装などをマックイーンが作ったそうです。
言葉では表せないハイレベルなところで認めあっていたのでしょうね。

少年の頃にファンになって以来、彼の音楽はもちろんですがファッションにも影響されました。ブラックスーツを着崩してみたり、革ジャンをジーンズじゃなくてきれいなパンツで合わせてみたり。

ずっと追っかけてきて、いまだに数少ない刺激的なアーティストの一人でした。


自身の誕生日である1月8日にニューアルバム「 ★ [Black Star] 」をリリースしたばかりでした。
おそらく自分の最期が近づいているのをわかっていただろうと思います。
どんな思いで楽曲を制作していたのでしょうか。


ブラックスター、貴方のラストアルバムにふさわしい意味深なタイトルですね。


これまでたくさんの素晴らしい作品をありがとう!
心からご冥福を祈ります。


R.I.P. David Bowie

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