バイヤーとDJ
服のバイヤーって、どんなお仕事ですか?
と聞かれることがある。
多くの人の想像の通り「服を買い付ける」の一言で済んでしまうんですが(笑)、
ボクの場合は「DJに似てますね」と付け加える。
DJたちは何千何万曲の自分のストックから、その場の空気と観客の状況を察し最適な1曲を選び出す。
その前後の流れやミックス具合で、それまで気にも留めなかったような曲がものすごくカッコ良く聴こえたりする。DJの真骨頂だ。
セレクトショップのバイヤーは、たくさんの展示会を巡って自店に最適なものを選んでいく。
絶えず頭の中で顧客をイメージして新しいコーディネイトの提案を創造する。
その過程でジャケットはこのブランドが強いな、パンツはあのブランドだなといった具合にブランドミックスして、自店ならではのコレクションができあがっていく。
たとえ、とっつきにくいアイテムでもスタイリングしだいでは新しい提案形のコーディネイトとなるし、ごく普通な定番品であっても合わせ方やサイズ感しだいで急に輝きを帯び格好よく見えはじめることも少なくない。
これには当然、現場を受け持つ販売スタッフとの連携が必須だ。
実際にコーディネイトの提案やお客様の問題を解決するのは販売員に他ならない。
現場の声も聞きつつ、バイヤーとしての目利きも織り交ぜながら、時代と自店の距離感を測りながら品揃えを組んでいく。
ただ「これカッコイイ!」というバイヤーの個人的な主観だけで仕入れても、それを売っていく販売員に響かないのは当然。
もちろんトレンドは大事だけれど、自店のどのようなお客様にどんなスタイリングでアプローチできるか、押し付けではなく提案になっているか、自店のプライスゾーンではどの位置付けなのか、昨年のデータと照わせてどうか、プロパー消化率は?・・・等など、そんなことを現場と一緒に試行錯誤することで、販売スタッフとバイヤーの一体感が生まれる。(それでも上手くいかないことがある)
バイヤーと販売スタッフとの共通意識はお店に活力と美しい商品構成をもたらし、最終目標であるお客様のワクワク感と喜びへとつながる。
レアグルーブをかけたと思ったら最新のベースミュージックへつなげたり、場の雰囲気を的確に捉えながらしだいに観客を盛り上げていくDJの感覚は、もしかしたらバイヤーの感覚と似ているかもしれない。と思う。
逆にベテランバイヤーがDJやったらけっこう面白いかもね(笑)
PHOTO: Joaquin Joe Claussell
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