伝わるモノがなければ伝わらない
トレンドは無視できないけれど、お客様をよく見る(よく聞く)ことの方がもっと大事だと思う。ファッション好きの方でも皆がトレンドを追いかけようと思っているわけではないし。
むしろ今は、街でこんな感じの人を見かけたとか、インスタでカッコいい人見つけたとか、リアルな人々の中から生まれてくる着こなしが注目を集めている。
また、スペシャルな販売スタッフがいる店では、お客様のパーソナルスタイリストとして顧客それぞれに対し最適な着こなしを提案する。
トレンドは一応頭に置きつつも、サイズ感や肌に合う色・身長や体型など、どちらかというと悩みを解決することに重きを置いていることだろう。
もしかしたら、(作り手側が用意した)トレンドなんて、世間に浸透するのは10%程度の感覚じゃないかな(笑)
昨日、当店の取扱いブランドのなかで一番お付き合いの長いripvanwinkleの秋物の販売を始めました。
デビュー当時は染めや加工を凝りにこだわり、見たこともないような味わい深い服を作り出していました。しかし近年はスポーツテイストを色濃くして、少し方向性が変わった為離れてしまったファンも多くいました。
ところが、今季から初期の雰囲気をまといながらも、現在のニュアンスへとアップデートさせたデザインへとなり、当店も再びしっかり取扱いをはじめました。
そして昨日から再スタートしたのですが、おかげさまで皆さんから非常に好評を得ております。
失礼ながら、一度落ち目になったブランドはなかなか再浮上するのは厳しいのだけれど、このブランドは再び返り咲くような勢いを感じています。
お客様が喜んで頂いている点をじっくり観察してみると、いくつか見えてきました。
1:こだわりを詰め込んだ独特な製法だけれど(見た目は大きく変化させず)なんとなく普通じゃない感じが伝わるところ。自分がわかっていればそれでよく、見せびらかすことではない。
2:新しさも必要だけど、安心感のある気心地やテイスト・素材感も必要。
(斬新さが大き過ぎると不安も大きくなる。コレ俺が着て大丈夫?のような)
3:例えばコールドダイした肉厚のモールスキンシャツや極短毛のパイル地など、ベーシックってほどでもないが既存の素材をもう一歩踏み込んだテキスタイルの構築。
簡単にまとめると、すでにあるものをオリジナルな解釈でもう一歩踏み込んで(実はここがセンスの見せ所なんだけど)製作する。
という感じかな。
つまり、トレンドがさほど重要な魅力の要素ではなくなっているということ。
(あくまでも自店の見解です)
以前から言われてますが、一都市一店舗が基本のセレクトショップ系デザイナーズブランドは、トレンドよりむしろどれだけ自分たちのカラーを生み出し顧客に伝えられるかがより顕著になるかもしれない。
これ、ボクらのようなショップが常々念頭に置いていることで、市場では自店はどの位置にあたるのだろう?他店との差別化にはどんな強みがあるだろう?と、そんなショップ視点をブランドも持つことによってまた違った魅力を放つ服が生み出されるのではないでしょうか。
今日ではSNSを始めブログやWEB広告など、手軽に商品の宣伝や告知方法が多くある恵まれた環境であるけれど、そもそも伝わらないモノならば、どんなにテクニックを駆使したっていずれはジ・エンドになるシビアな環境でもあると思う。
新生のripvanwinkle(あくまでボクが勝手にそう思っているだけ)が再び当店の看板ブランドへとなりそうな予感です。
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