BORN TO BE FASHION - 装いだけではなく生き方そのものがファッションとなる -

ハリスお前もか!

こんにちは。

オーナーバイヤーの吉田です。

先日、フリーライターの南さんを通じて、こんな記事を見ました。

 

 


服好きはビックリしたのではないでしょうか。

 

ハリスツイードを知らない方にサラッと説明します。

スコットランドで育った羊のヴァージンウールを使い染色・ 紡績された生地で厳しい基準にクリアしたものだけをハリスツイード(HarrisTweed)として、あの有名なオーブ印の認証ネームが与えられます。

英国王室御用達のツイードでもあり、英国の100年以上続く伝統的な文化遺産です。

 

そんな生地が100円ショップとは、トホホ…(笑)

 

それにしても、真ん中にオーブの織りネームって…(爆)

ダサい、ダサ過ぎる。

こんなにダサい製品を見るのは久しぶり♪

あーやめてくれ!ニヤけが止まらん。

 

でもね、この件ボクはあまり驚かなかったんです。

実は、今年の2月にこれに繋がるようなものを見たんです。

 

大分に家族で温泉旅行にいったとき、お土産屋さんがずらりと並ぶ中にポツンと雰囲気が良い雑貨屋さんがありました。

やっぱり店内は外国語の案内もあり観光客(インバウンドも含め)狙いではあるもの、革小物や比較的高価なステーショナリーが並んだ中に、ツイードのウエストバッグやポーチを発見。

そしてダイソーと同様に、バッグのど真ん中にオーブ印が(笑)

 

こう言ったら申し訳ないけれど、そのデザインやお店のロケーションそしてインバウンド狙いという状況要素により、ボクの脳には「パクリ?」という疑念が湧き、じっくり見てみたけれどパチモンの証明をできぬまま店を後にしたのでした。

 

たしか価格は1万円前後でした。

しかし本物だとしたら、あのダサいデザインに納得がいかぬ。

というか、ハリスツイードという名前を売りにしている点が、これまでハリスツイードに抱いていたイメージとは大きく異なる。

 

実際にハリスツイードのジャケットやコートをお持ちの方は、おそらくボクと同じ違和感を感じていらっしゃるんじゃないでしょうか?

 

あの肉厚でムギュ、モチっとした触感。

袖を通し包み込まれる優しい温もり。

例えば、ヒートテックやナイロンダウンなどの化学繊維のものは、暖かさがあるラインを超えるとまるでサランラップを身体に巻いてるような不快感が急激に増す。

しかしハリスツイードは体温を一定に保つように呼吸をするので、程よく心地よい温もりが持続する。

また、腕を曲げたり身体をねじったときにできるブリンとしたシワは、まるでレザーやヘビーメルトンのようでもあり、そのハリがありながらもしなやかで柔らかい安心感こそハリスツイードの真骨頂。

新品時にはなんだか着せられている感があるけれど、レザーやデニムと同じように着込むことでしだいに体型に沿ってゆき自分だけの1着へと育っていく。

そして、身頃の内ポケット付近につけられたオーブの紋章が目に入るたびに思う。

 

「これぞハリスツイードだな」と。

 

その反面、このバッグはどうだ?

この品の無さはいったいどういうことだ?

 

そもそも、バッグや小物入れでハリスツイードの本当の良さなんて伝わらない。

この生地は着用してしだいにジワジワと実感していくもの。

バッグや小物入れのような使い方では、この生地の深い味わいは生まれない。

 

おそらく、ハリス君を着ている人たちの評判が、生地自体のブランド化へと押し上げて、そこに目をつけた企業がブランド化された上澄みの部分だけを利用した結果、バッグや小物といった手にしやすいものとなり生地だけじゃわからないから、オーブ印のタグを恥ずかしげもなく堂々と表に貼っちゃってるのだろう。

 

誤解のないように言いますが、ハリスツイード自体はとても良い素材で、展示会で「あれ?このツイードちょっと違うな」と思ったら、見頃の内側にひっそりとオーブ印の織りネームを発見して、「お!ハリス君やっぱり君か!」と存在感が独特なんです(笑)

 

今シーズン、当店でもハリス使った素晴らしいコートを顧客様に提供させて頂き、とても満足度の高い評価を頂きました。

 

今後も素晴らしいハリス君に出会えた時にはまたワクワクしながらお客さまにご紹介させてもらいます!

 

が、もし万が一ハリス君がそのネームバリューにあぐらをかいて素材の劣化を感じられた時には、もちろんそんな生地の服は仕入れませんのでご安心ください。

 

 当店は、そしてボクは、特別なアナタをお手伝いするために存在するのですから。

 

 

 (画像:ヴィンテージのハリスツイードのジャケット7着分を解体して再構築したコート)

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