タブーはイノベーション
こんにちわ。
吉田です。
年明けから続々と春物が入荷し始めました!
一番に入荷したブランドは、08sircus(サーカス)
ちなみに"08"は単なる記号で発音しません。
ブランド設立当初からずっと言ってるのですが、今でも9割のバイヤーやメディアでは「ぜろはちさーかす」と間違った呼びかた・表記をしております(笑)
まあ、それはさておき、
2017春夏展示会が終わった直後にも書きましたが、今シーズンの08sircusはガラッと変わります。
見た目の雰囲気やテイスト的には今までの延長線上なのですが、その作り方や服の構造がこれまでコレクション…もっと言うとメンズ服全体としてタブーとされている領域に踏み込んでいるのです。
遡れば、ファッションはこのタブーに挑戦することで新しい領域を広げてきました。
例えば、81年にパリコレでヨウジヤマモトが発表したコレクションは、西洋において死や反逆などダークサイドのイメージが強くあった「黒」を前面に押し出し「黒の衝撃」という大ブームを巻き起こしました。
もっと身近なものでは、迷彩柄やボーダーなどもタブーとされていたものを取り入れ、当時はパンク的な精神が宿っていた表現ですが、今日ではごく一般的になりごく普通の柄になりましたからね(笑)
タブーはイノベーションであり、新しい価値観の息吹なのです。
そして、08sircusはこのタブーに挑戦しました。
メンズ既製服において「それはないよね」という布の動きを、森下さんのフィルターを通しあえてテクニック・デザインとして落とし込んでいるのです。
例えば、前を開けた状態できれいなVゾーンを形成させ、ボタンを留めると生地はねじれ独特なシワを生み出すようにパターンされたもの。
拝みという前立てが着物のように重なりあい計算された新たな表情を生み出しているもの。
まるで芸者のようにネックが後ろに抜け仕込まれた気怠さを表現するもの。
ビッグシルエットなのに、シャープな印象なもの。
高度なパターンと技術により生まれた、今までのメンズ服にはない独特なシルエットの数々です。
デザインや発色、サイズ感、気心地を3Dだとすれば、布の動きを捉え表現したものは4Dと言えるのかな(笑)
とまあ、このように書くと、若い子向けのバリバリなモードのように思われがちですが、むしろ逆で大人がさらりと着ると「色々わかってる感」が出てとても良い雰囲気になります。
まだ春物スタートしたばかりですが、まもなくパリで2017秋冬の展示会もスタートです。
これからどんな展開になるのか、非常に楽しみなブランドです。
ぜひ店頭に見にいらしてくださいね。
僕とファッションをとことん語りませんか!
(画像:08sircus2017SS ブランドより提供)
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