BORN TO BE FASHION - 装いだけではなく生き方そのものがファッションとなる -

サプール写真展に行ってきました!

 
展示会巡りの移動中に渋谷で行われている、写真展 " THE SAPEUR " (ザ・サプール)に行ってきました!
 
サプールって何?
簡単に説明すると、コンゴ共和国で世界一のお洒落集団と言われる人たち。
 
コンゴは中部アフリカに位置する共和制国家で首都はブラザヴィル。
フランスの植民地であったこともあり、公用語はフランス語。
豊富な鉱物資源に恵まれながらも、そのお宝故に外国の部隊が勝手に持ち出したり占拠せれたりで内戦が絶えず、国民にまったく還元されず世界で最貧国の1つと言われています。
 
首都ブラザビルの郊外にある「バコンゴ地区」

そのメインストリートに週末になると、ディオールやサンローラン、アルマーニ、ヨウジヤマモトなど一流デザイナーの色鮮やかなスーツに身を包んだサプールたちが、優雅にステップし時にはコミカルな動きやポーズを決め、街を闊歩していきます。
国民の平均月収が日本円にしてわずか2万5千円程度。
そんな厳しい経済状況の国ですが、彼らは年収の半分近くをファッションに注ぎ込む猛者もいるという徹底ぶりです。気合いが違いますね。
 
フランス語で「お洒落で優雅な紳士たち」という意味の「Société des ambianceurs et des personnes élégantes」の頭文字をとって「SAPE(サップ)」と名付けられたこのファッション哲学は、植民地時代にこの地に伝わった西洋の盛装に、彼ら独自の色彩感覚とルールをプラスして、発展していきました。
 
「サップを楽しむ人」=「サプール」は、街の人々の憧れの的。
スター的な存在で「サプール」のパフォーマンスは、エンターテイメントとなっているそうです。
 
意地悪な言い方をすれば、何かするわけでもなくただの見せびらかし(笑)
しかし、路上の人からは「いいぞ!カッコイイぞ〇〇!」なんて掛け声がかかり盛り上がります。
日本でいうところの「たまや!」みたいなもんすかね、違うか(笑)
 
彼らなり、「まずは白を着こなしてから」とか「3色以上使わない」なんていうユルいルールがあったりします。
目の覚めるようなカラーリングは圧巻で、様々な色合わせのコーディネイトを楽しめました。
 
写真の下には、彼らのメッセージが所々に貼られていて、読み進めていくと彼らの美学があり「武器の代わりに服を選ぶ」「戦時下ではサプールをできない」。
という平和への祈りも込められており、単なるエンターテイメントだけで収まらない「サプール」という彼らの生き方を体現していたのでした。
 
印象的だったメッセージをいくつか紹介します。



<サプールというのは、エレガンスと自由、そして奇抜さが全てだ。>

<2色以上の色合わせができるのがサプール。ただのスーツは普通のおしゃれ>

<ブランドタグをつけただけの偽物もある。サプールとして目が肥えてくるとそれがわかるんだ。>

<早く俺たちを撮れよ>

<ヨージヤマモトが一番好き。でも一着も持ってないけどな。>

<戦争には何一つ良いことは無い。何も残さず失うだけ。もし服が武器かという選択があれば誰もが服を選ぶでしょう>

<軍靴を響かせ行進するのではなく、ブランドスーツを身にまとい軽やかにステップを踏むことこそ平和の尊さ、サプールの喜びなんです>

<サップとはご飯のようなもんだ。ないと生きていけない。>

<サプールの一員である以上は、暴力や嫉妬、争いとは無縁だ。心の中がサップで溢れているから不要なことを考える隙間はない。>

<人生で一番大切なことはどんな困難にあっても笑顔でいること。かっこいい服を着てね。それがサプールというもんだよ。>

<ダサい格好じゃ始まらない。神様もそう思っているに違いない。>


<若者に言いたい。ファッションとはいいもんだよ。>


いかがでしょう?
 サプールの意気込み、いや、サプールとは生き様そのものだと感じました。

ボクも小倉のサプール目指します!(笑)


『自分たちのルールでスタイルを築き、ファッションを愉しむという基本的なことを彼らは教えてくる。ファッションで世界を変えられるなど思わないが、彼らは自分を変えることで世界を変えようとしている。
その美しい身体と精神を包む服の価値は単純な貨幣価値でははかれないところにあることを考えるとファッションの持つ可能性をまざまざと見せつけられるような気分になる。』
(Epokalの記事から引用 https://epokal.com/yellow_column/2964
 
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