BORN TO BE FASHION - 装いだけではなく生き方そのものがファッションとなる -

「アート&ファッション」がビジネスチャンス?!

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こんにちわ。

吉田です。


2018秋冬ファッションが立ち上がり、デパートやセレクトショップのウインドウにはそれぞれ嗜好を凝らした秋のコーディネイトが並び、見ているだけでも楽しい季節。そして10月になりいよいよ本格的な実売期となります。


ふと気がついたのですが、一時期、中堅ブランドがとても勢いがありましたが、その反動からか、最近では一流ブランドもしくは若手の勢いのあるブランドが時代を作っているという印象があります。


もっというと00年代のメンズファッションを牽引してきた中堅ブランドがすっかり守りに入っているなという残念な雰囲気。もうねコレクションのスタイリングからモデルのポージングまで、古臭くなってきていて、見てるだけでこっちが恥ずかしくなるような感じ。

 

特にジャパンブランドは、この平成最後の年を機に世代交代が顕著になってくるのではないかな、と思っています。

 

 

 

平成最後の年を機におっさんブランドは消える

 

ファッションの世代交代、それはそれで面白いし必然でしょう。

sacaiはいうまでもありませんが、最近若手ではLVMHプライズでグランプリを獲ったdoublet(ダブレット)の井野氏をはじめ、sulvam(サルバム)の藤田氏、BED J.W. FORD(ベッドフォード)の山岸氏など、新しい時代の表現者たちが続々と出てきてます。

 

それぞれのコレクションを見ると、日本のファッション誌に気に入ってもらえそうな「モノ作りw」をしているちょいワルオヤジ系(死語w)ブランドとは、もう見てる世界が違うんですよね。

 

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doublet 2018AW

 

 

 

ジェンダーレスって言葉は無くなるかも

 

今キラキラしている若手デザイナーの共通点って、いろんな意味でボーダーラインがないんですよね。

 

例えば「ジャケットはこう着なきゃいけない」とか「これは女が着るものじゃない」とか。

 

と言っても、決してパフォーマンス的なものではなく主張しすぎることもなく、ごく自然なところがいい。

 

例えばみなさん、憶えてますか?

 

数年前、「これからはジェンダーレスなファッションになる」と言われていましたけど、ほとんどの人が色モン的な感覚でしか捉えていなかった。

 

でも、実際はジワジワと気がついたら入り込んで来ているんです。

 

例えば、昨年「女子のWライダース率」ってすごかったでしょ。
また、ムチムチのスキニー履いている男の子や、スカートや袴のようなパンツ履いているオッサン(僕ですw)も増えました(笑)
ね、ジェンダーレスってもう普通に入ってきてるんです。

 

なにも男が女装するとかそういうことではなく、デザインとしての性差の垣根が低くなっているんですね。

 

むしろ、最近のYohji Yamamotoのように、一着一着をよく見るとフェミニンなのに着ると妙に男っぽい。
影のあるミステリアスな部分と、どことなくファニーな部分が共存して独特なダンディズムを醸している。

 

Yohji Yamamoto 2018AW

漢字をデザインに取り入れたファッションでこれほど訴えかけてくるものは今まで一片たりともなかったと思う。「神様」の文字と小銭と涙を流す山本氏。心の奥をぞわぞわさせるような伝わってくるものがあります。圧巻の一言。

 

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Givenchy 2018AW

「ナイト ノワール」をテーマにコレクションを展開。ドイツ・ベルリンのドキュメンタリー映画から着想を得たというピースは、80年代のナイトシーンを彷彿とさせるダークなムードを漂わせている。

 

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Sasquatchfabrix. 2018AW

荘厳で神秘的に見える様を表す言葉「神さびる(かみさびる)」を今季のテーマとし、万物に魂が宿るとするアイヌのカムイ信仰をモチーフにしている。動物的な表現や、民族調のディテール、厳しい環境の人々の日常を思わせる。

 

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BED j.w. FORD 2018AW

詩人、中原中也の詩の「汚れちまった悲しみに」をテーマに、
詩の世界観、中原中也の生きた戦争がなく自由だった大正時代と現代を重ね合わせ、
ロマンや哀愁などをエッセンスに作り上げた今回のコレクション。

 

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「アート&ファッション」がビジネスチャンス?!


これらの背景があるファッションって、もはや小説とか絵画とかそういう部分にまで感覚が踏み込んできているように思えます。

 

これからのファッションって、実用的な服とアート性の高い服(見た目ではなくストーリーとして)にますます二極化するように思えます。

 

今は言うまでもなく、安価で実用的な服を広く浅くどれだけ大量に売れるかが、ファッションビジネスの主幹になっていますが、しかし現在海外では「アート&ファッション」もっと洗練されて現代アートのようなビジネスとして、また投機マネー的な動きもあるそうです。

 

「デイリーファッション」と「アートファッション」もちろん、どっちが優れているということではなく、好きな方を楽しめばいい。「ファッション」ではあるけれど、もう全く違うジャンルに枝分かれするのかもしれません。

 

まあ、僕はユニクロの390円のTシャツも普通に買いますし、ヨージのジャケットも着てますけどね(笑)

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございます!