ニッチでもマスでもない
ATTACHMENT2016AWの展示会に行ってきました。
言わずもがなの大人気ブランド。
もはや国内デザイナーズ系ブランドではベテランの域に入っているのかなと思います。年商は数十億円を達していると言われています。
3〜4シーズンを目処に緩やかにスタイルを変化させてベーシンクを新しく見せるデザインワークはいつもうまいな〜と思います。
口悪く言えば「普通っぽくてつまんない」かもしれませんが(笑)。
Tシャツ1つとっても微妙にシルエットやディテールをいじったり素材を今年っぽくオリジナル生地にしたり、トリックは無しで見た目は普通だけど、どこか新鮮で持っていそうで持っていないアイテムを生み出すセンスはさすがです。
自由に奇抜なデザインより広いターゲットから支持されるデザインの方が何十倍も難しい。
ニッチではないけれど、マスというほどの価格でもない。
自社のブランド価値を客観視したバランス感覚が絶妙です。
やはりこれくらい知名度のあるブランドになると、デザインの独自性だけでは頭打ちになるので、ある程度マスにも訴求するものを多く用意する必要があるのでしょうね。
当店の顧客さんだけでも、もう何枚持ってんですか?と聞きたくなるほど鉄板のプリモアフライスカットソー(洗濯を繰り返しても風合いが損なわれない加工のTシャツ類)の生地を再度見直したり、定番のピーコートやダウンもディテールや素材を変えることで少しずつ進化せせています。例えば、数シーズン前に買った定番のM65を気に入ってるから今年は色違いを買ってみようと思ったら別モンになってたなんてことも多いでしょうね(笑)もちろん良い意味でなんですが。
シーズンごとにガラッと変えたり、とにかく面白いものを作るという方向性も刺激的でいいでしょうけど、見方を変えればあまり顧客さんの方に向いていないとも言える。ニッチを卒業するならば。
我々はアート作品を提供しているのではないですからね。
そんな感じで、ウチなりの解釈でATTACHMENTを組み込むと、「メインディシュではないけれど実は一番使ってた」的に費用対効果の高い品揃えで今季もご用意しようと思います。
どうぞお楽しみに♪