ビッグシルエットはつまみ食いで
こんにちわ。
moongateのオーナーバイヤーの吉田です。
最近、お客様からよく聞かれます。
「今後は(メンズは)ビッグシルエットばかりになるの?」
答えは
「ノー」です。
今後、選択肢のひとつとして存在感を強めていくと思いますが、主流にはなり得ないと思います。
ネガティヴな理由と同時に、「ビッグシルエット」ってもしかしたらファッション好きが増えるきっかけになるんじゃないかとも思っています。
ハナから普通の中高年オッサンに向けたものではない
いま再びYohjiYamamotoが売れています。
しかも80年代を知っているオジさんオバさんだけでなく、ファッション好きの一部の若年層にも。
たっぷりな分量で作る独特なドレープは単純に大きくすれば良いというものではなく、計算されたパターンと高水準な生地があってこその雰囲気。
ここ10年くらい続いた細身シルエットしか知らない若者には新鮮だと思います。
しかし、一般的な中高年には、たっぷり余裕のあるシルエットは単にだらしないだけで、不恰好。
ジャストサイズのアプローチのほうが、ハズさないですし「あの人センス良いな」って映る枠も広い。
マス向けブランドでは再現できない
メイントレンドになるには、マスをターゲットとしたイオンなどのショッピングモールに入ってるようなショップでも打ち出すようなポテンシャルが必要です。
しかし、ボクが見た範囲では、いずれもパターンが悪く生地もそこそこのもので抑えられているので、ビッグシルエットの持ち味であるドレープ感や生地の落ち感がゼロ。デカけりゃいいってもんじゃないんです。
わざわざ気の抜けたビールを買うようなもんです。
そんな偽物ビッグシルエットなんて、流行るわけないでしょう(笑)
そして本命はアウトローなオヤジかも
ところが、一般枠のオッさんじゃない人たちがいるんです。
これ、店頭に立ってるとよく感じるのですが、中高年になり体型が変わってしまった。
そもそも筋肉質で骨太でガタイが良い。
でも、ありがちなクラシコやトラッドではなく、もっと現代的なお洒落がしたい。
という方々。
しかし、これまでのトレンドであった細身のスタイルはサイズが合わず(サイズがあってもスタイルとしてうまくハマらない)、消化不良でくすぶっているオヤジたちなんです。
「黒の衝撃」をリアルタイムで味わったオジサンたちは、今でもなお新しいファッションへの興味は尽きない。
修羅場をくぐり抜けてきた方や、夜の世界を生き抜いている方などなど、そもそも持っている雰囲気が常人とは違うので、アバンギャルドなファッションが実によく似合う。
そこへ浮上してきた、ネオ・ビッグシルエット。
彼らが興味を持つことは想像に難しくないと思います。
ファッション好き若年層はともかく、長年続いた細身スタイルを着こなしてきた細マッチョオヤジに加え、最近ではガタイのいい体育会系のオヤジのご来店が増えており、先に売れるサイズボリュームが少し変わってきました。
部分的なワイドサイジングが新しい匂いを吹き込む
上下、オーバーサイズでスターウォーズのキャラのような凄いオーラを放っている方もいますが、これは安易に真似ると野暮ったくなるリスクがあるのでやめましょう(笑)
上半身を優雅なドレープのあるシャツやジャケットにするなら、パンツはフィット感のあるものを。
また、下半身は太めのパンツならば、上半身はスッキリコンパクトにまとめるとバランスが良く合わせやすいです。
特にこれからは後者がおすすめ。
ワイドパンツやサルエルパンツ、ペグトップパンツ(ヤンキーのボンタンみたいなw)またジョッパーズパンツなど、今シーズンからメンズでも太いパンツのバリエーションが増えます。
そして、裾は基本短めで。
くるぶし辺りからマイナス5cmくらいのゾーンが若作りでもなくオッサン臭もなく今らしいです。
個人的には、そんなワイドパンツに70〜80年代を彷彿とするような渋めの花柄や、ダサい一歩手前のアニマル柄、配色にインパクトのあるストライプ半袖シャツな〜んて合わせますが、そこまでやらなくとも短めのワイドパンツにシンプルなカットソーだけでも新鮮なスタイルが楽しめます。
思いっきり流行に乗っかるのではなく、ちょっと噛んでる感じ。
それくらいのさじ加減が、大人の男にはスマートかなと思います。
キーワードは「ワンポイント・ビッグ」♪
略して、ワンビク(笑)。。。自爆
あなたもこの春から試してみませんか?
コーディネイトの幅が広がりますよ♪