The Viridi-anne|High Neck Zip Coat - シンプルをデザインする
こんにちわ。
吉田です。
昨日の午前中は、娘の小学校で学習発表会(ミニ文化祭みたいな感じ)というものがあり観覧してきました。
こういう父兄が集まるときって、つい職業柄ファッションをチェックしてしまうのですが、僕のイメージと比較するとやはり最近はおしゃれなお父さんたちも増えたなという印象です。
さて、今日はコートです。
これは僕が個人的に「うまいな〜」と感じた1着。
コートと聞いて、何種類くらい思い浮かびますか?
先日レビューしたダウンや、メルトンのPコート、N3Bなどのミリタリーコート、ダッフルコート、チェスターフィールドコートなどなど、気軽に羽織れるものから、ドレスよりなタイプまでさまざまありますね。
これから紹介するコートは、あなたが思いつきそうで思いつかないコートといっても言い過ぎではないかと思います。
これ以上ないくらいのシンプルなコート。
誤解がないように言いますと、「シンプル」ってデザインしていないということではないのです。(世の中デザインしてない偽シンプルばっかりですけど)
一見すると何の工夫もないルックスに見えますが、あくまでも「シンプル」を演出したコートです。
① 高レベルのパターンによる洗練されたシルエット
カラーの表情を消すハイネックデザイン、このネックから裾に向かって縫い分けた切り替えと背中の4分割された切り替えで、鋭角的な美しいAラインを形成しています。
ゆったりしたオーバーコートなのに、着るとだらしなさを感じさせないスッキリしたシルエットは高度なパターンであることを雄弁に物語っています。
よく「モデルが着ているから良く見えるんでしょ?」と言われますが、このコートに至っては、あなたが着ても同じように洗練されたシルエットを再現します。
窮屈な思いをすることなくリラックスして着られるのに、てルックスはシャープな印象を与えます。
シンプルであることは、この「洗練さ」を伴ってはじめて生きてきます。
② 目立たずミニマムでありながら特徴的なディテール
身頃の切り替え部分に仕込まれた隠しポケットのスリットは手を温める空間。腰部分に装着された大きなポケットは前身頃から背中まで続き、A4の書類まで治るサイズでまるでちょっとしたバッグのような役割が果たすポケット。主張は抑えつつ独特なディテールデザインが面白いです。
前の合わせ部分はジッパーで開閉しますが、ここの部分すらもできるだけ見えなくなるように比翼仕立てになっており、ここでも「シンプル」は作り出すものであることがわかります。
③ 現代に合わせた保温性設計と素材選び
ダウンコートとメルトンコートの中間に位置するような機能を持っています。
表面には発色のきれいなトロピカルウール地を使用。ご存知の方であれば「薄っ」と思ったに違いありません(笑)。もちろんこのままではさむすぎるので、これに中綿を仕込んで暖かさ・保温性を確保しているのです。
これにより、ダウンコートほど防寒性はないですがメルトンのコートよりは暖かいのです。
そもそも、このコートは「中はTシャツ一枚でOK」のような完全な防寒性を目指しているのではなく、車や公共の交通機関はもちろん、各施設でもしっかり暖房は効いている現代にマッチした性能に抑えたユーザーに寄り添うコートなのです。
また、「トロピカルウール+中綿」という作りにより、圧倒的な軽さを実現。
同程度の分量のコートのおよそ半分の重量です。
軽く取り扱いしやすいというのは、現代において大切なポイントです。
いかがでしたでしょうか。
シンプルとは何もしないことではなく、意識的に「シンプルをデザインする」ということがお分かりいただけたと思います。
あなたのコート選びの参考にしてください。
High-Neck Zip Coat
Brand: The Viridi-anne
Season: 2017AW
Art: VI2748-06
Color: Black
Size: 1(S), 2(M), 3(L)
Price: ¥101,520(税別¥94,000)