BORN TO BE FASHION - 装いだけではなく生き方そのものがファッションとなる -

生地に惚れるという動機

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こんにちわ。

吉田です。

 

当店のある鳥町商店街では、本日学生さんたちが路上で古本屋を楽しそうにやっておりBGMにハウス、隣のカフェのトリヨンさんではレアグルーブがかかっており賑やかです。

最近はピアノソロを静かにかけている当店ですが、今日はそんな周りに合わせてボウイやT-REXなどのとっておきのグラムロックで便乗中です(笑)

 

さて、今日は「こやつ只者じゃない!」と思わせる服の楽しみ方をご紹介します。

 

バイヤーになったつもりで

 

おかげさまで当店のお客様は目の肥えた方が多く、デザインよりもまず生地感に惚れる方が少なくありません。肌触りや厚み、密度、織り方、色合いをじっくりとまるで研究者のように見られます。(僕はその楽しそうな表情を楽しんでいるのですが)

もうね、僕も自信を持って仕入れてきているのですが、こういう瞬間はいまだにドキドキなんです(笑)

 

こういう域の人って、ちょっと服の楽しみ方が違うんです。

 

 

なんでも似合う人

 

普通の服の選びかたは、これ自分に似合うかな〜というのが一般的ですよね。

でもこういう服オタの方々は、服そのもの(あるいは生地)が好きなので、自分に似合うかどうかなんて、二の次なんです。

生地に惚れて(ここで8割くらい購入が決まっていて)、とりあえず試着してデザインとサイズを確かめそれでOKなんです。

 

人から見て、似合っている似合っていないなんてどうでもいいんです。

所詮それは他人の価値観ですからね。

 

それよりも「自分が着たいか」という気持ち一択なんです。

その気持ちを優先してるとかじゃなくて、判断基準は「自分の価値観」のみ。

それしかない。

 

こういう人は強いですよ〜。

不思議と惚れたものなら何でも似合うんですから。

たとえ人から似合わないと言われようとも『いや、それアンタがダサいんだよ』ぐらいの気概を持ってますからね(笑)

 

ブログやオンラインショップで書いている商品のキャッチコピーは、こういう方々の感想からいただくことが多いです。例えば「人をダメにするコート」はWさんからいただきました(笑)

 

 

価値観の磨きかた

 

僕もそんな服オタのひとりなんですが、例えばこのパンツ。

 

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(08sircus 2013-14AW あえて水洗いしてみた結果さらに表情豊かに)

 

これ縦糸に白が混ざっており表情がデニムっぽく見えるんですが、よくよく見るともっと重厚感を感じます。触るとニットを強力に縮絨させたような目の詰まった心地よいザラつきがあります。

当然コットンではなくてウールに何か混ざっているのだろうなと。じっくり手のひらで転がしてみるとリネンが混ざっているなと予測。

 

答え合わせのように、スペック表示を見て見ると、惜しい!ウールとリネンだけじゃなく5%ナイロンも混ざってた!だから毛羽立ちが少ないんだと納得。

もうこの時点でこの生地を身に付けたい!という衝動でいっぱいなんです。

 

デザインはというと、1タックの入った昔のボンタンみたいなシルエット。かなりオッさん臭い。うん、大丈夫何とかなる(笑)

 

当時これをかなり気に入ったのでちょっと多めに仕入れたら、おかげさまですぐに売り切れました。

 

こういう服の見方していると、目利きになるのはもちろんですが、自分の価値観を磨くことに大いに役立ちますし自信もつく。結果、他人の価値観に惑わされなくなります。

 

この生地気持ちいいな〜とか、面白い織り方になっているな〜とか、最初はそんな感じでいいんです。するとだんだん服の見方も変わってきますよ!

 

インスタ映えばかり考えてたら、気がついた時にはあなたの中に何にも残ってないかもしれません。